ん?
あ!
さよなら。
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空気人形空気人形(ダッチワイフですね)が心を持ってしまい、レンタルヴィデオ屋の店員に恋をする話。って、もちろんそんな簡単じゃないですが。
脚本に突っ込みどころ(死体はどうやって運んだの?とか)が結構あり、いちいち流れが淀んでしまうのだけど、人形が心を持つ、という段階で、これは完全にファンタジーだから、って言い聞かせつつ観る。
彼女の空っぽの体を、彼の吹き込む息で膨らませるシーンと、その後嬉しくなって、部屋の中で浮かぶシーンがとても印象的。
空気人形は韓国のペ・ドゥナさんが。かなり大胆に脱いでいてちょっとびっくりする。最初の方では空気人形はただの人形なのですが、とあるシーンから彼女にスイッチ。それが不自然に見えないほど、彼女の演技は完璧に人形だった。カタコトの日本語が可愛らしい。
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ちゃんと伝える突然父がガンで倒れ、それまでほぼ関係を断っていた息子が心を入れ替えて親孝行するのだけど、実は自分の方がずっと重いガンだった、というような話。
息子役がEXILEの人で、僕はあんまりEXILEにいい印象がなかったので、あんまり期待していなかったけど、これが結構好感の持てるいい演技だった。なんか、とにかく真面目なんですよね。(最初「眠い」演技で目をこすりながら登場したときは、どうなることかと思いましたが。笑)
自分は今までろくに親孝行もできなくて、これからと思っているときに自分が先に死ぬなんて、これ以上の親不孝ないじゃないですか!と医者の前で叫ぶシーンにグッとくる。
問題の「釣り」のシーンですが、あれは僕はなんとなくわかりますけどね。エキセントリックな行動ではあるけど、そうせざるを得ない何か、はちゃんと描かれていたように思います。
最後、恋人に「ちゃんと伝え」た後の、その彼女の台詞が泣かせる。
彼女もまた、まっすぐな演技でとても良かった。
園監督は、実際お父さんにこの作品を捧げていて、やはり自分と父親との間にあった何かしらを昇華させる必要があったのでしょうか、パーソナルな温度感が映画を通して感じられます。
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