かき永。
あべ君頑張って。
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奥田民生さんがしばらく前に、一人で全部の楽器をレコーディングし、最終的にはその日のうちに配信までしてしまう、という画期的なツアー「ひとりカンタビレ」をやっていました。
「ミュージシャンに見てもらいたい。」とおっしゃってましたが、僕はまったくチケットがとれず・・・。
ようやく昨日発売になったCDを繰り返し聞いています。
まず、音が生々しい。
やっぱホールの音響感が少しあるんですよね。だからライブアルバムっぽい感触もある。
そして、やっぱり驚く。
ドラム、ベース、ギター何本か、歌、コーラス、たまにキーボードやパーカッション。
その全行程を自分で録音しながら3時間ほどでやってしまう、というのも信じられない話ですが、その演奏クオリティが半端ない。プロ中のプロですよ。
レニー・クラビッツとかプリンスとかも一人で全部できちゃう人達ですが、ひとりで全部やるとノリが同じなので安心して聞ける。(逆にこじんまりとはしてしまうけど)
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付録のDVDも観る。AXの様子と各地での質疑応答を収録。
お客さんもお酒を飲みつつ、全体的にリラックスしたムードで進行。
民生さんは相変わらずのほほんとしているが、ドラムだろうがベースだろうがほとんどファーストテイクで決めていく。いやほんと凄い(あんまり何回も録ってられない、という事情もあるのでしょうが)。
一通り演奏を録ったら歌録り。
歌は椅子に座ったまま、普通のブームスタンドに固定されたマイクを、左手で軽く支えながら歌う。
このスタイルに全国のヴォーカリストはみんなびっくりすると思うのですが、もっと凄いのは歌いだしてから。今までと雰囲気が一変する。のんびりビール片手に聞いて入られない緊張感。歌い終わっても会場から拍手が出ない。圧倒されて出せないのだ。
この人はいろいろできるけど、やっぱ根本はヴォーカリストなのだと思わされる。
メインを二回歌って、ダブルのラインを録って、コーラスを三声ぐらい重ねるのだけど、うますぎる。
歌のレコーディングって何回も歌って、いいところをピックアップして切り貼りしていくのが普通なのですが、民生さんはそんなことせずに2、3回歌っておしまい、というのは話には聞いていたけど、実際目の当たりにすると、確かにそれで十分なのだと思わされる。
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