ワイルドマイルド解散ライブ@千葉LOOK
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あれはまだ21世紀になる前でした。
僕が当時参加していたバンドがかなりひどい状態で解散し、僕自身も精神衰弱状態で、バンドなんてもうこりごり、といった感じでした。
つくづく思ったのは、ちゃんと意見を言い合える関係をメンバー間で築かないとバンドは無理、ということです。ストレスがたまってデフレスパイラルが起きます。
でも、結構しんどいんですよ。ダメ出しって。信頼関係がないとただの悪口になっちゃう。じゃあ、サザンとかミスチルとか、長年続いているバンドはどうやってるのか?と考えると、彼らは昔からの友人関係がベースになっているのですね。まずメンバーである前に友達だった、という。
そんなことを漠然と考えている頃、当時の同居人のバンド「ワイルドマイルド」を見に行った所、これがなんか楽しかったんですよね。メンバーはみんな友達だし、自分の経験もあるしうまくやっていけるかも・・と思いました。彼らがギタリストを探している、というのは知っていたので、じゃあ加入してもいい?っていう感じで。
しばらくしてベーシストが代わり、4人での長い旅路が始まったのは21世紀になったばかり、2001年1月4日の秋葉原CLUB GOODMANでした。
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客席で彼らのライブを見ながら、そんな昔のことを思い出してました。
21世紀の始まりとともに、俺たちの新しい音楽を鳴らすぜ!と気合いだけは凄く入っていたのに、あのときはまだ正月休みで、全然お客さんが入らなくて、すごーーーく気まずい思いしたなーとか。笑
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2年程前に諸事情でバンドを脱退してからも、毎日のように彼らのwebサイトをチェックしたりして動向を気にしていました。理由はよくわからない、というか考えたこともなかったですが、解散のお知らせがトップページに乗ったとき、衝撃ともに、はっきりと、理解しました。
僕は、僕の中の何かしら、魂のかけらのようなもの、をバンドに残してきていたのです。
ずっとその行く末を気にしていたのですね。
それがついに終わる、というか、無くなるんだな、と。
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ライブで昔の曲が1曲、また1曲と終わるたびに、少しずつ何かが消えていくような、そんな感覚がありました。
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「ダブルアンコールがもしあったら1曲弾いてもらえませんか?」と打診されたのは、ほんの2−3日前で、もちろんやるよ、と返事したものの、はたしてメンバーやお客さんがそれを許してくれるのだろうか、とプレッシャーを感じていましたが、僕の名前がステージから呼ばれ、お客さんから歓声が上がり、メンバーの顔を見たらそんなものはどこかに吹き飛んで、完全に昔の自分、バンドの一員だった自分に戻っていました。
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今、まだ実感が湧きませんが、これで本当に終わるんだなーと、思っています。
ただ、バンドが終わっても音楽が無くなるわけではないです。
僕らの音楽をたまにでも聞いてくれる人がいたら、こんなに幸せなことはありません。
全ての皆様に僕からも心からの感謝を。
またどこかでお会いしましょう。
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